TBSラジオ『森本毅郎スタンバイ!』で紹介されました。

2024年6月18日(火)AM6:30-8:30放送『森本毅郎スタンバイ!』中のコーナー「日本全国8時です」気になるニュースのコメンテーター酒井鋼一郎さんより、【和菓子業界の中小企業、倒産・廃業】についての話の中で、「地域共創基盤」の活動と構想が紹介されました。


テーマ:洋菓子や和菓子店の廃業の流れとその救済の取り組み
メインパーソナリティー森本毅郎とコメンテーター酒井綱一郎のニュースコラム

背景:
後継者不足で黒字廃業する企業が増えている中、小規模の洋菓子店や和菓子店の廃業が目立つ。帝国データバンクの調査によると洋菓子店は倒産が最多ペースで進んでいる。物価高が長引いている中で、価格転嫁ができていない。和菓子屋も例外ではない。例えば大分県竹田市の創業158年の老舗和菓子屋川口自由堂が最近閉店。江戸末期から続いており、荒城の月というお菓子が有名だが、後継者不足や原材料費の高騰で廃業を選択。 中小企業経営者の6割は70歳以上、その内の半分の127万人は後継者が不在、さらに約60万社が黒字にも関わらず廃業に追い込まれようとしている。

酒井

「どう救うのか。」

地域共創基盤《地域と一緒に、創造していこう》という中小企業の事業承継を助ける会社が東京にある。この会社が昨年、愛知県一宮市にある和菓子会社2社を同時に買収。1社が 生の和菓子を作りスーパーマーケットに卸している菓子メーカーの『きよせ』。もう1社が自社ブランドの生菓子を店頭販売している『いちの』という会社。『きよせ』は高い冷凍技術を持っていて、解凍後も同じ品質の和菓子を提供できる事が強み。『いちの』は、濃尾平野で収穫されたイチゴ、米、卵を使った自社ブランドの生の和菓子を作っている。地域共創基盤がどういう方針で自社の傘下に入れたかというと、「無い無い尽くしの中小企業は、個で戦うより、 お互い強みを持ち寄って、弱みを補い合って集団で戦うべきだ」という考え方を持っている。『きよせ』・『いちの』この2つの会社同士「弱みを補い合い、強みを発揮していきたい」と考えている。企業買収というと、ITなどかっこいい会社が多い印象で、和菓子屋を救うと言うというのはなかなかないので興味があり、地域共創基盤 代表取締役の中嶋智さんにお話を伺った。

「なぜ和菓子なのですか?」

中嶋

「和菓子メーカーは現在3万社あり、そのうち95%が従業員数20人未満で、その廃業が目立っています。和菓子は、正月とか節分など日本の伝統的な年中行事と結びつきが多くあります。一種の伝統文化です。それを廃れさせるわけにはいかないと思っています。」

酒井

「和菓子店を買収しても儲からないのではないですか?」

中嶋

「確かに、和菓子業界は縮小していますが、日本の伝統文化がある限り一定の需要があります。工夫次第で市場のシェア拡大が期待できます。」

森本

「買収ということは、元々持っていた方(代表者)はどうなってしまうのか。」

酒井

『きよせ』の前代表者は40代半ばで若い方だが、役員として残っている。職人気質の方で、いい和菓子を作る側に専念して、会社自体は地域共創基盤のように経営の上手なところに任せるというやり方を行い、お互いの強みを発揮していく考え。
では、中嶋さんの役割は何かというと。(きよせは) 地域に根差している分だけ売る力が弱い。また、ネット販売のノウハウを持っていない。一方で、和菓子の中には、海外販売の実績のある会社もある。今後もそういう会社を場合によっては買収してグループに入れて、ネット販売もできる。海外販売もできる様にしていく。濃尾平野の材料で作った和菓子を世界に持っていこうという考え方。

森本

こういうところの協力がないと生き残れないということですね。逆に言えば、そういう時代が来てしまったのですね。